絵で見る創意くふう事典  》 第12章 組織  》 H仕事に自由度をもたせる
 
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組織‐1209 H仕事に自由度を持たせる BACK

多くの人たちがひとつの目的に向って仕事をするとき、そこに自ずとルールが生まれます。1人ひとりは多少の不自由さを我慢しながら仕事しており、それが仕事だと思い込んでいるところがあります。しかし、ときには緩めても差し支えないルールもあります。ここでは自由度を持たせることで仕事がやりやすくなった事例を取り上げます。

 このページの掲載事例→           ●120901 コンベアにウサギの絵を描く  
 ●120902 コンベア生産方式をセル生産方式に変える 
 ●120903 工場の休憩室を快適にする
 ●120904 カジュアルな服装で仕事をする
 ●120905 役職者を「さん」づけで呼ぶ  
 ●120906 知恵ちゃん学クンコーナーをつくる 
 ●120907 業務集中時間を設ける
 ●120908 企画部門後編集部門から電話機をなくす
 
【120901】 コンベアにウサギに絵を描く  


■ある工場でコンベアベルトに動物やマンガのキャラクターなど、作業者の思い思いの絵を描かせた。ベルトは10数分で1回転する。単調に流れるコンベア上に自分たちが描いた絵を見つけるとそれがひとつの段落になり、もうひと頑張りしようという気持になったという。

取材先 豊沢豊雄氏講演
取材 1985/10/03
 
 
【120902】 コンベア生産方式をセル生産方式に変える  

■コンベア生産方式ではコンベアは一定の速さで回転するから、作業者はその速さに合わせて単純繰り返し作業を強いられる。これをセル生産方式に変えると、作業者は材料を自分で屋台に運びこみ、屋台上で、ほとんどすべての組み付けを担当することになる。仕事の難易度は高まるが、作業スピードを自分で調整でき、創意くふうの余地が生まれることで、やりがいが増す。

■折原製作所(東京都荒川区西日暮里)はトイレサニタリー製品、プラスチック製タンク、便座、フランジなどを製造している。これらの製品は、女性パート社員たちがライン生産による流れ作業で生産してきたが、次のような問題があった。
@多品種少量生産が進み、生産ロットが小さくなったことで、効率が悪くなってきた。
A女性パート社員たちはコンベアの前で回転椅子に腰掛けて作業していたが、下半身を動かさずに同じ姿勢を続けていると足にむくみが出た。
Bモノをとったり、何かを確認するために、下半身を固定したまま上半身を大きくひねると、動作に無理が出て、疲労しやすかった。

■そこで、それまでのライン作業を見直し、セル台を使ったセル生産に変えた。
@必要な部品をセル台の上に並べ、一人ひとりがこのセル台の前に立って、それらを組み立て梱包する。
A一連の動作を最初から最後まで1人で完成させるから、自分のペースで進めることができ、待ち時間がなくなった。
B前後工程を何人かで分担していた時には、その間に何度も物の受け渡しや確認が必要だったが、それらが全て亡くなり、作業効率が向上した。
C立ち作業になり、部品を取りに行くなどの歩く場面が生まれ、セル台はワンタッチで高さ調節できるようになって、疲労が小さくなった。
D全工程を1人で担当するので、責任感が高まり、不良が減少した。

■各セル台にはタッチパネルが取り付けられており、ここで生産計画、生産指示、部品の保管場所など、生産管理部門からの情報を確認することができる。

取材先 折原製作所(tanbouki 018)
取材 2006/08/30
掲載 ポジティブ2006/10
本文 orihara.pdf へのリンク

 
 
 【120903】 工場の休憩室を快適にする  


■従来の休憩室はテーブルを挟んで長椅子が対話形式で置かれれいるだけで、休憩時間の多様なニーズに対応できていなかった。
 

■そこで、次のように改善した。
@テーブルと長椅子のほか、リクライニングソファーや寝そべることのできるスペースを作った。
A壁の色や照明を工夫し、観葉植物を置いて、リラックスできる雰囲気づくりをした。
B音楽を聞いたり、テレビや雑誌を見たり、1人でもくつろげるようにした。


取材先 シャープIC天理事業部)
取材 1995/03/17
掲載 燃えよリーダー1995/05
    

 
 【120904】 カジュアルな服装で仕事をする  


■白いワイシャツにネクタイ、紺かグレーの背広というビジネスマンのフォーマルなスタイルは、折り目正しさを感じさせる半面、仕事は型にはまったものになりやすい。

■そこで、ある会社では、それをうちやぶり、自由な発想を促すために、週に1回「カジュアルデー」を設定。ネクタイを外してカジュアルウェアで仕事をすることにしている。


参考文献 労政時報3221
  
  

 
 
 【120905】 役職者を「さん」づけで呼ぶ  

■組織の中の上下関係よりも、1人ひとりがどんな役割を担っているかが重要になってきている。そこで、ある会社では意識変革のために「社長」「部長」「課長」「係長」という役職名で呼ぶことを辞めて「さん」づけで呼ぶことを奨励している。


参考文献 労政時報1994/08/12
 
 
 【120906】 知恵ちゃん学クンコーナーをつくる  
 
■企画を練ったり、調べものや書きものをしているときに電話がかかってきたり、話しかけられて中断すると、考えがなかなかまとまらなかった。

■そこで、事務所の一角に「知恵ちゃん、学くんコーナー」を作った。ここで調べものをしたり、書きものをしているときには電話を取り次いだり、話しかけないことをルール化した。

取材先 フジコーポレーション
取材 1995/03/06
掲載 燃えよリーダー1995/05
 
 
 
【120907】 業務集中時間を設ける   

■執務中に電話がかかってきたり、話しかけられたり、来客があったりするとなかなか業務に集中できない。そこで、毎日午後1時30分から3時30分の2時間をQタイム(Quiet Time)とし、Qタイム中は電話の取り次ぎ、会議、来客、上司の業務指示など、仕事への集中を阻害する用件は入れないことをルール化した。

取材先 ベネッセコーポレーション
参考文献 労政時報1995/07/21
掲載 オフィス改善事例集
   
 
 【120908】 企画部門と編集部門から電話機をなくす  

■突然の電話、会議、打ち合わせは思考を中断させる。そこで、次のようにルール化した。
@企画部門と編集部門の机から電話をなくす。
A社員に代わって電話を取り次ぐフロアセクレタリーを配置する。
Bフロアセクレタリーにはあらかじめ各人の予定を知らせて置き、電話がかかってきたときは、フロアセクレタリーがコードレスフォンの子機を社員に渡す。
C社員が不在のとき、あるいはQタイムのときは伝言メモを渡す。
D社員が電話を発信するときは電話発信用ブースに足を運ぶ。

取材先 ベネッセコーポレーション
参考文献 労政時報1995/07/21
掲載 オフィス改善事例集
 
 
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