改善の事典  》 第13章 お客様  》 解説 お客様の心を捉えるくふう
 
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お客様‐1300  BACKNEXT
 解説  お客様の心を捉えるくふう


私たちはいろんな商品・サービスを利用するお客様であると同時に、自分自身のお客様に役に立つ仕事を提供して、お金をいただいて生活を成り立たせています。勤め先からの賃金も、会社としてお客様に提供する製品サービスの対価として得られるもの。自分のお客様を持たずに生きていくことはできません。反対に、お金を払う側のお客様は自分が欲しいものを誰からでも買うことがでる。だから、自分の仕事を成り立たせるためには、お客様の心を捉え、お客様から選んでもらわなければなりません。そのためには次のような工夫が必要になります。

商品を見せる
商いは先ずはお客様に商品を見てもらい、商品の魅力に気づいてもらう機会をつくることから始まります。

好感度を高める
自販機や通信販売の場合を除けば、多くの商品はお客様と接客担当の人間関係の中で売れていきます。そのために、身だしなみを整え、笑顔で応対し、「いらっしゃいませ」「ありがとうございます」などの接客用語をきちんと言えるようにします。

信頼感を高める
目に見える好感度だけでなく、その店や担当者が信頼できる…ということをお客様にわかってもらうことも大切です。例えば、担当者が名札を付ける、お客様から尋ねられた時に「知りません」とは言わない、お店の側の都合よりもお客様の都合を優先させる…など。

お客様を待たせない
お客様を待たせないことも顧客満足の重要な要素です。そのために、お客様の状態に気を配り、繁忙時に協力体制を作れるようにすることが大切です。

お客様の声をきく
お客様に満足していただけているかどうか、もっとどんなサービスを欲しいと思っているかを確かめることが次のビジネスにつながります。お客様からのクレームは、お客様が何を求めているかを端的に示す貴重な情報です。

個別の要望に応える
お客様の要望はいつも個別的、具体的です。それらを最大公約数的にまとめて作り上げた既製品は、技術の進歩と工夫によって、より個別的、具体的な要望に近づけること必要です。

既存のお客様との関係を強化する
新規のお客様の開拓には大きな時間とコストがかかります。だからこそ、一旦お客様になっていただいた人には、お礼状を書いたり、名前で呼んだり、イベントに招待するなどの方法で、その関係を大切にし、繰り返し利用してもらえるように努める必要があります。

新製品、新事業を開発して新しいお客様をつくりだす
時代が移り変わり、市場の条件が変わると、商品は売れなくなり、新商品、新事業との交代を余儀なくされます。そうした時代の変化をいち早く察知し、お客様のニーズを先取りした事業者だけが、次の時代に成功を収めることができます。


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