改善の事典  》 第8章 環境  》 汚染を防止する
 
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 環境‐0811 汚染を防止する  BACK NEXT
このページの掲載事例→                 ●081101 円筒形粉塵捕集装置   
 ●081102 洗浄廃液を無害化する
 ●081103 フッ素系溶剤の流出を防止する
 ●081104 オイルと廃液の流出を防止する
 ●081105 医療器具を熱湯消毒する
 
【081101】円筒形粉塵捕集装置   

粉塵がどこから発生しているのかを調べるために図のような風向計つき円筒型粉塵捕集装置を作った。捕集口は常に風上を向いており、粉塵はそこから仕切り板を伝って引き出しに入る。6つの引き出しのどれに粉塵が多いかによって粉塵発生源の方向がわかる。



取材先 日新製鋼呉製鉄所
取材 1981/12/18

掲載 創意とくふう 1982/03
 
【081102】洗浄廃液を無害化する  
[改善前]
金属部品の切削油は水で洗い流していたが、その結果、油と水を含んだ大量の洗浄廃液が産業廃棄物として発生した。

[改善後]
油と水を含んだ洗浄廃液を高温に熱したディスクに吹き付けて水分を蒸発させて濃縮。濃縮液を沈殿槽で水、油、金属クズに分離し、水は養魚池で生物確認の上放流し、油は燃料として、金属クズはアルミ原料としてリサイクルするようにした。
 



取材先 松下電器産業ビデオ岡山工場
取材 1999/05/27
掲載 燃えよリーダー 1999/07

 
 
【081103】フッ素系溶剤の流出を防止する   

[改善前]
水はフッ素溶剤と分離してからタンクに入り、そこから排水路に流れるが、分離器が故障した場合、フッ素系溶剤が直接排水路に流れ込む恐れがあった。

 
 

[改善1]
タンクと受け皿の間に容器を設置し水の出口を上部につけた。フッ素系溶剤は水よりも重いので、容器の底にたまり、流れ出ることはなくなった。

 
 
[改善2]
中間比重のプラスチック板で目じるし板をつくった。フッ素溶剤と水の境界線が見えるようになり、溶剤の流出防止がやりやすくなった。




取材先 東京ホールセール
取材 1989
掲載先 ThinkUp 1989/10
 

 
 
【081104】オイルと廃液の流出を防止する   
[改善前]
工場敷地内にはオイルを搬入したり、工場廃液を搬出するためにタンクローリー車が入ってくるが、もしも事故が起こって、オイルや工場廃液が漏れると、それらが側溝と下水道を伝って川に流出してしまう。

[改善1]
万一に備えてオイルや廃液が側溝に流れ込まないよう、ピット付近に土嚢とオイルフェンス、消火器を常備しておくことにした。

 
 
[改善2]
側溝のところどころに枡を作り、遮断板を設置した。万一の場合は遮断板の鎖を切って落とせば、排水溝を遮断してオイルや廃液が工場の敷地外へ流出するのを防止できる。




取材先 松下電器産業ビデオ岡山工場
取材 1997/05/27
掲載先 燃えよリーダー 1999/07
 
 
 
 【081105】医療器具を熱湯消毒する  
[改善前]
感染症予防のために医療器具をアルコールや消毒液で消毒していたが、その廃液が流出すると環境を汚染する恐れがあった。

 
[改善後]
医療器具の多くは食器洗浄機で摂氏80度の熱湯で10分間の洗浄で十分に消毒できることを確認して、消毒液による消毒から食器洗浄機を使った消毒に切り替えた。
 



取材先 康生会武田病院
取材 2003/06/09
掲載先 ポジティブ 2003/08
  
 
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