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全社一丸のものづくり体制めざす
 カルモ鋳工探訪記

カルモ鋳工(神戸市西区)はアルミエンジン部品の試作を自動車メーカーから請け負ってきた。メーカーから受け取った紙の図面を型屋に渡し、型屋はそれで木型を作り、同社はそれで砂型を作ってアルミを流し込んで試作品を作った。

あるときから、メーカーの図面はデータで渡されることになった。だが、外注先の型屋にはそれに対応する余力がない。「それなら我々がデジタル化に対応して木型作りを内製化するしかありません」高橋直哉専務は社長にそう進言し、社長からその対応を任された。

莫大な投資をしてCAD/CAMとそれに対応した加工機を導入した。試行錯誤を繰り返し、ようやくそれを使いこなせるようになり、同社は型の設計から素材、加工、仕上げまで一貫して引き受けられる鋳造品メーカーに脱皮した。高橋さんは、その後社長に就任した。

高橋さんは、いま社員教育に力を入れている。それまでは「黙って俺についてこい」というやり方だったが、社員1人1人が自分で判断して動けるようになれば、会社は自分の大きさを超えてもっと大きくなれる。そのために「社員1人ひとりが使命感を持って仕事に取り組める会社にしたい」と全社員の前で声明文を読み上げた。

社員たちは5S運動を始めた。週1回幹部が集まって問題点を話し合い、それに基づいてみんな改善を進める。これが軌道に乗れば、現在6億7000万円の年商を4年後に10億円まで引き上げるのも夢ではないと高橋さんは考えている。


●本文 →  karumochuko.pdf

●カルモ鋳工のURL → http://karumo.com

●掲載先  ポジティブ 2008年05月号

毎朝の全員清掃。写真クリックで本文表示。


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