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逆境をバネに産廃処理事業のブランド価値を高めた会社ut

 石坂産業探訪記


1999年、所沢産の農産物にダイオキシンが含まれているとテレビが報じ、その元凶のひとつとされた石坂産業に、住民たちは「この町から出ていけ」と反対運動を展開した。その反対運動のさなかに、現社長、石坂典子さんは創業者の父、好男氏から社長職を引き継いだ。

石坂さんはダイオキシンの元凶とされた焼却炉を廃炉にし、再資源化施設の拡張をすすめる一方で、環境ISO,品質ISO,安全衛生MSを同時取得。さらに3S(整理・整頓・清掃)に取り組んだ。屋根付きの再資源化施設が5年後に完成し、再資源化率は98%に達したが、住民の産廃処理施設への忌避感は変わらなかった。

ゴミはもともとみんなが発生させたものである。それがどのように処理されていくかにもっと関心を持ってもらいたいと考えた石坂さんは、再資源化施設に見学路を整備するとともに、3S活動の延長で荒れ果てていた施設周辺の雑木林を整備。里山を再生させ、見学に訪れた人たちに、自然に触れ、自然の恵みを体感しながら、ゴミ問題や環境問題を見つめなおす場に変えた。

この取り組みが各方面から評価され、見学者は年間4万人を超え、それとともに同社に産廃処理を委託する会社が増え、産廃処理事業者としての同社のブランド価値は高まっている。

●本文 →  ishizaka.pdf
●石坂産業のURL → https://ishizaka-group.co.jp
●掲載先 → リーダーシップ2020年4月号
(発行元・日本監督士協会のURL  http://www.kantokushi.or.jp/


電動重機による建築廃材の破砕。写真クリックで本文表示


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●里山を再生させ、産廃事業のブランド価値を高める→http://www.souisha.com/jirei13/1305b.html#15

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