動物が人間にもたらす恵みをゆたかにする会社

■動物薬メーカー、日本全薬工業（福島県郡山市）の営業担当は、畜産農家を回っている。元気のない牛をみつけ、乳の出が悪かったり、毛並みに汚れがあったりすると、検査をすすめる。その結果、寄生虫が原因とわかると、駆除薬を投与。牛は元気になり、乳もよく出るようになる。

■営業担当はそんな風に顧客との間に緊密な関係を築き、様々な相談に乗り、農家から情報を得て、それを薬の改良や開発に生かしてきた。

■1991年、牛肉と乳製品の輸入自由化によって日本の畜産農家の構図が変わった。これを受けて、同社は２００１年、「新創業」を宣言。「ゼノアック（ZENOAQ）」という企業ブランドを発表。事業分野を牛だけでなく肉牛・乳牛・豚・鶏・ペット（犬、猫）…と、すべての動物薬にひろげ、「動物が人間にもたらす恵みをゆたかにすること」が自分達の社会的使命だとした。

■顧客との緊密な関係の中から新しい価値を産みだす独自の仕組みを、すべての動物薬に拡げ、さらにレベルアップするために、同社は２００８年から経営品質向上に取り組んだ。２０１６年に日本経営品質賞を受賞。その取り組みを高野恵一社長にきいた。

●本文　→　zenoaq.pdf
●日本全薬工業のＵＲＬ　→　http://www.zenoaq.jp/index.html
●掲載先　→　リーダーシップ　2017年７月号
（発行元・日本監督士協会のＵＲＬ　　http://www.kantokushi.or.jp/ 　）